
視聴イベントとは、記録された1回の視聴操作です。同じ動画を2回見た場合は、2件のイベントです。アーカイブとは、ダウンロードしたアカウントデータのコピーです。主な成果物となる表では、アーカイブに記録された視聴イベント1件につき1行を作成します。
現在の公開動画情報は、後から追加できます。この作業は別に行ってください。公開動画情報では、欠けている非公開の視聴イベントを復元できません。
確認する内容を決める
読者が求めているのは「YouTubeの全視聴履歴」です。そのため、2つの異なる確認が必要です。書き出されたイベントが表にすべて残っているかどうかを確認します。また、想定した履歴がアーカイブに収録されているかどうかも確認します。
表を元ファイルと照合することはできます。ただし、そのファイルだけでは、利用開始からの全履歴が含まれているとは証明できません。利用者が公開した質問には、Takeoutの書き出しが不完全だったという報告があります。これは欠落の報告1件です。失敗率や、全履歴を確実に取得する方法を示すものではありません。
次の3種類の記録を保存する計画を立てます。
- リクエストしたアーカイブと、その内容についての非公開メモ。
- 繰り返し視聴と元の日時を保持する視聴イベント表。
- 必要に応じて作る公開動画情報の表。動画IDごとに、選んだ結果を1件だけ保存します。
IDとは、対象を識別する値です。動画IDが識別するのは動画であり、視聴イベントではありません。作業全体を通して、この2つを区別してください。
アーカイブをリクエストし、範囲を記録する
自分のGoogleアカウントだけを使用してください。公式ダウンロードガイドから、ログイン済みのGoogle Takeoutページを開きます。
メニューの場所やファイル名が常に同じだとは考えないでください。現在のサービス選択肢と、含めるデータの選択肢を確認します。
- 視聴履歴に必要なYouTubeデータ、またはアカウントのアクティビティデータを選択します。
- アカウントと選択したデータを、非公開で記録します。
- リクエスト日を記録します。
- アーカイブをリクエストします。
- そのリクエストに対して提供されたアーカイブの全分割ファイルをダウンロードします。
- アーカイブの作成日、ファイル形式、各分割ファイルの名前を記録します。
- 元ファイルは変更せずに保管します。
- 作業用コピーを開き、視聴イベントが含まれていることを確認します。
検索アクティビティや登録チャンネルだけでは、どの動画を視聴したかは分かりません。行数を数える前に、実際の内容から記録の種類を確認してください。
選択したデータが、リクエストした範囲を定めます。これは、Googleに含めるよう依頼したアカウントデータの範囲です。実際に受け取った内容は、別の事実として記録してください。カテゴリを選択しただけでは、ダウンロードしたファイルに想定した全記録が含まれているとは証明できません。
アーカイブは非公開にしてください。任意で行う公開情報の確認に必要なのは、選んだ公開動画のIDかリンクです。アーカイブやアカウントの認証情報は不要です。データをダウンロードしても、クラウド上のコピーは削除されません。Googleの書き出し範囲と制限
各視聴イベントを保持する表を作る
ファイルを取り込む前に、実際の項目名を確認してください。ファイル構造、日付形式、動画の項目が常に同じだとは考えないでください。
元データの視聴イベント1件につき、作業用の行を1行作ります。元の項目はすべて保持してください。変更していないアーカイブ内で、そのイベントを見つけられる参照情報を追加します。
以下は、作業用項目の提案です。Googleの書き出しファイルに、この見出しがあると保証するものではありません。
| 作業用項目 | 保存する内容 | 情報がない場合の扱い |
|---|---|---|
| アーカイブの参照情報 | アーカイブのリクエスト、または保存したコピーを特定する情報 | 出所が不明な場合は調べる |
| 元ファイルとイベントの参照情報 | ファイル名と、行または記録の位置 | 次の処理に進む前に参照情報を追加する |
| 元のアクティビティ文 | 提供されたアクティビティ文をそのまま保存 | 文がない場合は空欄のままにする |
| 元のイベント日時 | 元データのタイムスタンプをそのまま保存 | 別の日付で置き換えない |
| 元データのタイムゾーン | 記載されているタイムゾーン、または基準時との時差 | 記載がなければ未解決とする |
| 正規化したイベント日時 | 可能であれば、確認したうえで共通の形式にそろえた日時 | 日時を確定できるまで未設定にする |
| 元の動画リンク | 元データにリンクがあれば、そのまま保存 | リンクがなくてもイベントを保持する |
| 確認済みの動画ID | 元データから特定できた動画のID | 動画を特定できなければ未解決のままにする |
| 日時の確認状態 | 日時を確定できたかどうか | 不確かな理由を残す |
| 公開情報の照会状態 | 未実施、一致、または未解決 | アーカイブの収録範囲とは別に扱う |
タイムスタンプとは、保存された日付と時刻です。正規化した日時とは、共通の形式に変換して別に保存する値です。どちらの処理でも、元データの値を置き換えないでください。
元データの参照情報は、保存したアーカイブ内のイベントの位置を示します。異なる書き出しでも変わらないイベントIDとは限りません。2つのファイルで行番号が同じでも、同じイベントだとは判断できません。
動画リンクがなくても、記録された視聴イベントは消えません。イベントを保持し、動画の特定は未解決と記録してください。同様に、空欄は情報がないことを示します。視聴回数がゼロという意味ではありません。
意味を変えずに日時を確定する
視聴日時、動画の公開日時、公開情報の照会日時は、それぞれ異なる出来事を示します。
| 日時 | 意味 | 正しい用途 |
|---|---|---|
| アーカイブ内のイベント日時 | アーカイブに記録された視聴操作の日時 | 記録された視聴を並べ替える、または集計する |
| 動画の公開日時 | 動画が公開された日時 | 動画について説明する |
| 公開情報の照会日時 | 公開情報を収集した日時 | 公開情報を確認した時点を示す |
| アーカイブのリクエスト日時または作成日時 | 書き出しをリクエストした日時、または書き出しが作成された日時 | アーカイブについて説明する |
日付の解析は、形式が分かっている場合だけ行ってください。解析とは、保存されたテキストを日付と時刻として読み取ることです。曖昧な日付は、その意味を確定できるまで未解決のままにします。
- 元のタイムスタンプを変更せずに保持します。
- 元データから日付形式を特定します。
- 記載があれば、タイムゾーンまたは基準時との時差を特定します。
- これらの情報が分かった場合だけ、値を変換します。
- 変換後の値を、元の値と並べて保存します。
- 未解決の日時の問題を記録します。
UTCは協定世界時で、共通の時刻基準です。元データの日時を確定できる場合は、UTCに正規化した値を保存できます。自分のパソコンが使っているという理由だけで、タイムゾーンを割り当てないでください。
取り込み日時を視聴日時として使わないでください。イベント日時がない場合に、動画の公開日時で補わないでください。後で視聴を日別に集計する場合は、集計に使うタイムゾーンを明記します。日別の合計を確認済みの結果として扱う前に、日時の問題を解決してください。
繰り返し視聴を残し、取り込み時のコピーだけを証拠に基づいて削除する
2件のイベントで、動画ID、タイトル、日付が同じ場合があります。それだけで重複イベントにはなりません。
たとえば、同じ動画を朝と夕方に見た場合は、2行のまま残します。動画IDを基準に行を削除すると、記録された履歴の一部が失われます。
重複削除とは、同じ記録のコピーだと確認できたものを取り除くことです。取り込み処理がコピーを作ったという証拠がある場合だけ行ってください。同じ未変更のアーカイブを2回取り込んだ場合は、アーカイブ、ファイル、元の記録の参照情報から調べられます。
- 取り込んだ視聴イベントの行数を数えます。
- アーカイブの分割ファイルを2回取り込んでいないか確認します。
- 元データの参照情報から、コピーされた記録を特定します。
- 余分なコピーだと確認できたものだけを削除します。
- 削除したコピーの数と理由を記録します。
- 公開情報を追加する前に、保持したイベント数を保存します。
動画IDやタイムスタンプが一致するだけでは、2行がコピーだとは証明できません。収録範囲が重なるアーカイブでは、別途、記録の確認が必要です。同じかどうか不確かな記録を、無理に1件のイベントにまとめないでください。
公開動画情報が必要か判断する
確認済みのイベント表で知りたいことが分かる場合は、そこで作業を終えられます。
必要に応じてメタデータを追加すると、現在のタイトル、チャンネル情報、公開されている件数などを補足できます。メタデータとは、対象についての情報です。動画を説明するものであり、別の視聴イベントの存在を示すものではありません。
Chronometrica YouTube Metrics ScraperはActorです。Actorとは、ホスティング環境で動くデータ収集プログラムです。文書化された入力仕様では、既知の動画IDと動画リンクに対応しています。公開チャンネルの検索にも対応していますが、このアーカイブの確認には不要です。
このActorは、公開動画のメタデータと指標を読み取ります。指標とは、公開視聴回数や高評価数などの数値です。個人の視聴履歴や非公開動画は読み取りません。コメント本文の収集や、YouTube Studioのインプレッション数、クリック率、視聴者維持率の提供も行いません。
既知の公開動画IDを、重複のない別リストにまとめます。これにより、視聴イベントをすべて残したまま、同じ公開情報を繰り返し照会する回数を減らせます。文字起こしコーパスのガイドでも、元データに繰り返し現れる記録と、一意の動画を区別しています。ここで重複のないリストを使うのは、任意の照会だけです。イベント表には繰り返し視聴を残す必要があります。
後で動画の発話内容が必要になった場合は、別の字幕抽出ガイドを使ってください。字幕では、その動画を視聴したかどうかや、視聴した日時は確認できません。
任意の公開情報照会を設定する
youtube-engagement-metrics-tracker Taskには、開始時に使える入力プリセットがあります。Taskとは、保存されたActorの入力プリセットです。
提供された根拠資料では、2026年10月25日にTaskの公開ページとIDを確認しています。認証が必要な保存済み設定の確認や、Taskの実行は行っていません。
次の少量の入力は、提供された公開入力ルールに基づく形式確認に合格しています。JSONは、構造化データを表すテキスト形式です。
{
"maxItems": 1,
"startUrls": [
"https://www.youtube.com/watch?v=dQw4w9WgXcQ"
]
}サンプルリンクは入力例です。この方法を実施して得られた結果ではありません。
- 使用前にTaskの設定を確認します。
- `startUrls`のサンプルリスト全体を、対象の公開動画IDまたはリンクに置き換えます。
- このアーカイブの確認では、動画を直接指定する入力を使います。
- 必要な公開情報の結果行数を出力できるように、`maxItems`を設定します。
- 非公開のアーカイブファイルや視聴イベントの行は送信しないでください。
- 全件を確認できる少数のリストで実行します。
- 入力、出力、照会日時を別に保存します。
例の`maxItems`の値では、指標の出力が1行に制限されます。より多くの動画を指定しても値を1のままにすると、リスト全体を出力で網羅できない場合があります。送信したIDと結果を照合してください。実行が完了しても、対象の全動画を網羅したとは限りません。
これらは、読者向けに提案する手順です。このガイドの作成時に、非公開のアーカイブへのアクセスや検証は行っていません。有料のActor実行も行っていません。文書化された仕様は、この任意の公開情報確認への適合を裏付けますが、実行時の性能を証明するものではありません。
イベントを失わずに公開情報の結果を付ける
公開情報の出力は、別の表に保存します。返された値と、その状態情報をそのまま保持してください。
| Actorの項目 | 記録する内容 |
|---|---|
| `inputUrl` | 送信した入力 |
| `postId` | 返された動画ID。存在する場合のみ |
| `postUrl` | 返された動画リンク。存在する場合のみ |
| `title` | 現在取得できる動画タイトル |
| `publishedAt` | 動画の公開日時の値 |
| `views`, `likes`, `comments`, `remixes` | 取得できた公開数値 |
| `postMetricStatus` | 動画の公開数値を取得できるかどうかと、その精度 |
| `status` | 返された結果の状態 |
| `scrapedAt` | 公開情報の収集日時 |
`comments`はコメント件数であり、コメント本文ではありません。取得できない数値は、取得できないまま扱います。欠損値を表す`null`は保持し、ゼロに置き換えないでください。精度の情報も残します。丸められた公開数値を、レポートで正確な数値として扱ってはいけません。Actorの出力仕様
この版の表で使う公開情報の観測結果は、確認済みの動画IDごとに最大1件を選びます。後で再確認した場合は、結果を別に保存し、どの観測結果を使うかを明記してください。
結合とは、一致する値を使って複数の表を組み合わせることです。選んだ公開情報の結果を、同じ確認済み動画IDを持つすべてのイベントに対応付けます。一致する結果がないイベントも保持してください。照会に失敗し、IDが返されなかった結果は、送信した入力の参照情報を残し、対応関係を調べます。
イベント数が減る誤りと増える誤りの両方を確認します。
- イベント数が減った場合は、一致する結果がないイベントを削除していないか確認します。
- イベント数が増えた場合は、1件のイベントに複数の公開情報の結果が対応していないか確認します。
- 元の各イベントの参照情報が、ちょうど1回ずつ残っていることを確認します。
- 繰り返し視聴が、引き続き別々の行に残っていることを確認します。
公開情報の照会に失敗しても、動画が削除された、非公開になった、地域制限を受けた、一時的に利用できなくなったとは判断できません。別の根拠で確定できない限り、原因は未解決のままにしてください。
具体例:3件のイベントと2つの動画ID
この例は、説明のために独自に作成した架空の例です。イベントのラベルと照会結果は、学習用に作ったものです。非公開のアーカイブの記録でも、Actorのテスト結果でもありません。
架空のアーカイブには、動画Aを09:00と17:00に視聴し、動画Bを18:00に視聴した記録があります。この簡略化した例には、日付もタイムゾーンもありません。その制限を明記してください。これらの値からUTCの日時を計算してはいけません。
| 架空のイベント | 動画ラベル | 元の時刻 | 公開情報の照会結果 |
|---|---|---|---|
| E1 | A | 09:00 | メタデータを取得 |
| E2 | A | 17:00 | メタデータを取得 |
| E3 | B | 18:00 | メタデータを取得できず |
イベント表は3行です。別に作る照会リストには、AとBの2つの動画IDがあります。この架空の照会では、Aのメタデータは返されますが、Bのメタデータは返されません。
それぞれの計算では、異なる単位を使います。
- Aの視聴イベント2件 + Bの視聴イベント1件 = 視聴イベント3件。
- Aの一意のID 1つ + Bの一意のID 1つ = 一意の動画ID 2つ。
- メタデータを取得できた結果1件 + メタデータを取得できなかった結果1件 = 照会結果2件。
- 結合前のイベント行数3行 = 結合後のイベント行数3行。
Aの両方のイベントに、選んだAのメタデータを付けます。Bの18:00のイベントも残し、メタデータは取得できなかったと記録します。照会に失敗しても、記録された視聴は消えません。
記録された視聴イベントは3件、一意の動画IDは2つと報告します。これらの数値は、重複を除いた人数を示すものではありません。また、その日の全視聴イベントがアーカイブに含まれていることも証明しません。
Bの公開視聴回数が取得できなければ、欠損のままにします。公開視聴回数をゼロとすると、この架空の照会では裏付けられない数値を主張することになります。
アーカイブの収録範囲と未解決の状態を確認する
リクエストした範囲と、含まれているファイルを照合します。可能であれば、アーカイブから選んだ記録を、マイ アクティビティで自分が確認できる履歴と照合してください。照合したアカウント、対象期間、照合日を記録します。
YouTubeは、履歴をオフにしている間に見た動画は履歴に表示されないと説明しています。利用者は、履歴を手動で削除したり、自動削除を使ったりすることもできます。公開動画情報では、こうした欠けている非公開のイベントを復元できません。YouTubeの履歴設定
異なる問題は分けて扱います。
| 確認された状態 | 判断できること | 次に確認すること |
|---|---|---|
| 想定した視聴ファイルがない | アーカイブに想定した内容が欠けている | 選択したデータとダウンロードした分割ファイルを見直す |
| 日時を確定できない | イベント日時は不確かなまま | 元の形式と元データのタイムゾーンを確認する |
| 動画IDがない | 照会先を特定するための確認済みIDがイベントにない | イベントを保持し、元データを確認する |
| 既知のIDを送信していない | 公開情報の照会は未実施 | メタデータが必要な場合だけ送信する |
| 公開情報の照会に失敗した | 現在のメタデータは未解決のまま | 原因を推測せず、結果を保持する |
| 想定した期間に記録がない | 収録範囲は未解決 | アーカイブの範囲と、利用者本人が確認できる履歴を照合する |
記録のない期間があっても、視聴がゼロだった証拠にはなりません。最も古い行が昔のものでも、全履歴がそろっている証拠にはなりません。解析の成功が示すのは、処理がファイルを読み取れたことです。Googleが過去の全イベントを提供したことは証明しません。
表を完成とする前に、アーカイブの全分割ファイルを確認済みか確かめてください。元の値が変更されていないこと、日時の問題が見える状態にあること、保持した元のイベントが公開情報との結合後もすべて残っていることも確認します。アーカイブの欠落は、照会の失敗とは別に報告してください。
出典と参考資料
- Google アカウント ヘルプ:データをダウンロードする — 2026年10月25日確認。アーカイブのリクエストと書き出しの制限を裏付ける資料。全履歴の取得保証はない
- YouTube ヘルプ:視聴履歴とその設定 — 2026年10月25日確認。履歴のオフ、削除、自動削除による制限を裏付ける資料
- Chronometrica YouTube Metrics Scraper — 2026年10月25日に公開仕様を確認。対象は公開メタデータのみ。非公開の履歴へのアクセスや有料の実行テストは行っていない
- YouTube Metrics Scraperのデフォルトビルドのスキーマ — 2026年10月25日にビルド1.1.2を確認。サンプル入力は形式検証に合格したが、実行テストではない
- youtube-engagement-metrics-tracker Task — 2026年10月25日に公開ページとIDを確認。認証が必要な設定の確認や実行テストは行っていない
- Takeoutの書き出しが不完全だったことに関する利用者の公開質問 — 2026年10月25日に確認。欠落の報告1件。正確な投稿日は不明で、検証済みの復元方法もない
著者 Chronometrica · 更新日
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