
求人情報の給与を比較しようとしても、給与の数字がまったく記載されていない求人は多くあります。比較の誤りを減らすには、給与情報が欠損している求人を給与の計算から除き、記載率を把握するための件数には含めます。公開された給与範囲は、求人広告で提示された範囲であり、実際の収入や確認済みの従業員所得ではありません。中央値は、値を順に並べたときに中央に位置する値です。値の数が偶数の場合は、中央の2つの値の平均を使います。中間値は、1件の求人に記載された給与範囲の下限と上限の平均であり、従業員が受け取ると予想される給与ではありません。算定期間、通貨、範囲の上下限が欠けている場合は、不明のままとし、利用可能な給与情報の割合を求める際の除外項目として残します。
Actorは、ホスティング環境で動くデータ収集プログラムです。Taskは、保存された入力設定です。求人を探すには、Indeed Jobs Scraper Actorと、その幅広い検索向けのIndeed Jobs Scraper Taskを使えます。検索語と国をそれぞれ1つ指定し、cap2には小さな値を設定し、salaryTypeはany、minSalaryは0、saveOnlyUniqueItemsはtrueに設定してください。
高給与のフィルターを使うと、給与を公開している求人のうち、高給与のものが選ばれます。そのため、求人全般の給与記載率や、全体を代表する給与の中央値は測れません。給与で絞り込むと、記載率を求めるサンプルの分母が変わります。次の生データと構造化フィールドを保持してください。salaryRaw、salaryMin、salaryMax、salaryCurrency、salaryPeriod、salarySource、jobId、jobUrl、title、seniority、employmentType、locationRaw、descriptionStatus、descriptionText、scrapedAt。欠損値はそのまま残し、構造化された単位を元の記載と照合してください。現時点で受け入れ確認を通過した2行から確認できるのは、求人一覧と詳細が同じ求人を指していることです。給与の比較基準や従業員の収入を示すものではありません。
比較対象のグループを定義する
- 給与を見る前に、比較対象のグループを定義してください。職種群、職位、勤務地、勤務形態、雇用形態、観測期間を確認します。重複掲載や再掲載によって、1件の求人の重みが増えないようにしてください。
- 元データの行をすべて保存し、絞り込み条件のメモも残してください。給与情報が欠損している求人を除く前の、重複を除いた対象求人数を分母として保持します。給与フィルターを使うと、この分母が変わるため、その変更を報告する必要があります。
- 給与の元の記載と、構造化された上下限および単位を確認してください。年額、月額、時給、契約の日額報酬、賞与、総報酬を表す語を区別します。算定期間や通貨が不明なものは分けてください。数字が大きく見えるだけで年額と判断してはいけません。
- 通貨と算定期間が一致するものをグループにまとめます。単位が異なるものは、別の表や図に分けて表示してください。単位を換算するのは、勤務時間と前提条件がわかっている場合だけにします。このガイドでは、時給と年額の給与を分けたまま扱います。時給に2,080を掛けた金額を、従業員の収入に一律に当てはまる事実として扱ってはいけません。
- 比較可能な下限と上限の両方がある求人を、給与範囲の集計グループにまとめます。下限か上限の一方しかない値は、別の集計方法を定義しない限り、別のグループにする必要があります。欠けている上下限を0に置き換えたり、中間値を推測したりしてはいけません。
- 対象求人の総数、給与記載のある件数、比較可能な給与範囲のある件数、理由別の除外件数、収集上の制限を報告してください。そのうえで、給与範囲の上下限と中間値の集計結果を、それぞれの正確な意味とともに示します。中間値の中央値は、広告に記載された給与範囲を要約した値であり、実際の給与の中央値ではありません。
- 1つの数字だけでなく、少数のデータの分布も示してください。幅の広い給与範囲は、別の給与範囲と重なることがあります。中間値が少し高くても、よりよい提示条件とは限りません。小さなサンプルから、全国の労働市場についての主張はできません。個人として判断する前に、元の求人の最新情報で給与を再確認してください。
架空の給与比較例
この例の求人と給与はすべて架空のものです。同じ地域と観測期間に、条件を満たす中堅アナリストの求人が、重複を除いて6件あるとします。
対象条件と給与単位の記録表
| 求人ID | 職種名 | 職位 | 給与の元の記載 | 通貨 | 算定期間 | 下限 | 上限 | 状態 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| J1 | アナリスト | 中堅 | 80000 to 100000 | USD | 年額 | 80000 | 100000 | 比較可能 |
| J2 | アナリスト | 中堅 | 90000 to 110000 | USD | 年額 | 90000 | 110000 | 比較可能 |
| J3 | アナリスト | 中堅 | 100000 to 120000 | USD | 年額 | 100000 | 120000 | 比較可能 |
| J4 | アナリスト | 中堅 | 記載なし | 不明 | 不明 | 空欄 | 空欄 | 給与情報の欠損により除外 |
| J5 | アナリスト | 中堅 | 40 to 50 | USD | 時給 | 40 | 50 | 算定期間の違いにより除外 |
| J6 | アナリスト | 中堅 | 90000 to 100000 | 不明 | 年額 | 90000 | 100000 | 通貨不明により除外 |
給与記載のある求人は6件中5件で、約83.3%です。比較可能なUSD建ての年額で、下限と上限の両方がある求人は6件中3件で、50%です。J4は給与情報の欠損、J5は算定期間の違い、J6は通貨不明という、それぞれ異なる3つの理由で除外されています。これらを除いて、給与記載率が100%だと主張してはいけません。
比較可能な給与範囲と中間値の集計
| 求人ID | 下限(USD/年) | 上限(USD/年) | 中間値(USD/年) |
|---|---|---|---|
| J1 | 80000 | 100000 | 90000 |
| J2 | 90000 | 110000 | 100000 |
| J3 | 100000 | 120000 | 110000 |
比較可能な3行の中間値は、年額90000、100000、110000 USDです。中間値の中央値は年額100000 USDです。下限の中央値は年額90000 USD、上限の中央値は年額110000 USDです。この2つの中央値は、観測した給与範囲の両端を表すものであり、いずれか1社の提示する給与範囲になるとは限りません。
J5の時給範囲は、1行だけの別表に時給40〜50 USDのまま記載し、年額には換算しません。J6は元の給与範囲を保持しますが、比較可能なUSD建ての値という表示は付けません。高給与のフィルターによってJ1とJ4が検索結果から除かれると、表示されるサンプルの分母が変わります。元の6件のサンプルがそのまま残っているかのように、83.3%という割合を再計算してはいけません。この影響は、実際の給与上昇ではなく、対象の選別によるものとして示してください。
出典と参考資料
著者 Chronometrica · 更新日
ページの先頭へ ↑

