候補動画を選定表と字幕記録で処理する様子。取得に失敗した情報源と保留中の情報源は、別々のトレーに分けられている。

少数の一覧なら、表計算ソフトで作業できます。収集ツールを使うと、動画リンクやチャンネルの詳細を保存しやすくなります。ただし、内容を確認し、各チャンネルが条件を満たすか判断する作業は必要です。

このガイドでは、情報源へのリンク、テーマに関する根拠、公開プロフィールの確認結果、明確な判定を備えたチャンネル一覧を作ります。YouTube上で条件に合うすべてのチャンネルを見つける方法ではありません。また、チャンネルの質の評価、成長の予測、視聴者の特定も行いません。

1. 条件に合うチャンネルの判断基準を決める

検索を始める前に、一覧の目的を書いてください。例えば、初心者向けに陶芸の釉薬のかけ方を教えるチャンネルが必要だとします。これは、陶芸に言及するチャンネルよりも狭い条件です。

テーマの条件と登録者数の条件を分けてください。一方の条件を満たしても、もう一方を満たさないチャンネルがあります。

各条件の判定には、次の三つの状態を使います。

  • 採用:確認した根拠が条件を満たしている。
  • 除外:確認した根拠が条件を満たしていない。
  • 未判定:根拠が足りず、判断できない。

これらは、調査用の表に自分で付けるラベルです。収集ツールの仕様に記載された出力値ではありません。

何を確認するかを書いてください。例えば、確認する最近の投稿五本のうち、関連する解説動画が少なくとも四本あることを条件にできます。目的に合う条件を選んでください。この条件例は調査上の選択であり、チャンネル探しの基準として有効性が検証されたものではありません。

「関連する」の意味も決めてください。釉薬をかける手順を教える動画は該当するかもしれません。一方、釉薬をかけた作品が少し映るだけの工房紹介動画は、該当しないかもしれません。各判定の理由を短く記録してください。

登録者数の条件も、正確に書く必要があります。「登録者数20,000以上」とするなら、20,000以上であることを根拠から確認できなければなりません。丸めた表示しかない場合は、未判定になることがあります。

2. 手作業で検索し、根拠となる動画を保存する

テーマと視聴者が行いたい作業を表す、分かりやすい検索語をいくつか用意します。釉薬の例なら、「初心者向け 陶芸 釉薬のかけ方」「陶芸 釉薬 塗り方 レッスン」「陶芸 釉薬 初心者の失敗」などが考えられます。

これらは検索に入力する語句です。検索数や需要の根拠ではありません。

検索ごとに、次の手順を行います。

  1. 入力した検索語をそのまま記録し、検索した時刻も残す。
  2. 確認する候補動画の本数に上限を設ける。
  3. 並べ替えの設定がある場合は、その設定を記録する。
  4. 各候補を開き、テーマの判定に必要な内容を確認する。
  5. 動画リンク、チャンネルリンク、関連性についての短いメモを保存する。
  6. 判断できない候補は、未判定のまま残す。

タイトルだけでテーマを決めないでください。タイトルは、何を確認するか選ぶ手がかりになります。しかし、内容の確認に代わるものではありません。動画を確認できない場合は、その制約を記録してください。

ショート動画と長い動画は、決めた目的に沿って扱ってください。短い実演でも、特定の技術の根拠になることがあります。一方、一覧の目的によっては、より詳しいレッスンが必要です。チャンネルを採用または除外する前に、この違いを明確にしてください。

決めた範囲で検索を終えてください。範囲を限った検索で得られるのは、その検索語と確認作業で見つかった候補です。そのテーマの全チャンネルが分かるわけではありません。また、検索結果に出なかったことは、そのチャンネルがテーマを扱っていない証拠にはなりません。

3. 記録を保存したい場合はSearch Scraperを使う

Actorは、サーバー上で動くデータ収集プログラムです。ChronometricaのYouTube Search Scraperは、検索で見つかった公開動画とショート動画を収集します。仕様には、動画の識別情報、チャンネルの識別情報、検索の経緯、取得可能な公開指標の項目が記載されています。クエリとは、収集プログラムに送る検索語です。Search Scraperの公開仕様、2026年10月25日確認、有料実行なし

このツールは、最初の収集作業に適しています。チャンネル全体を検索し、テーマや登録者数で絞り込むものではありません。候補を見つけて内容を確認した後に、チャンネルの条件を適用してください。

次の短い入力例は、確認済みの公開入力スキーマに合っています。スキーマとは、受け付ける項目と値の型を定めたものです。この入力はスキーマと照合しましたが、実行していません。

json
{
  "enableQueryExpansion": false,
  "includeShorts": true,
  "maxResults": 10,
  "queries": [
    "beginner ceramic glazing tutorial"
  ],
  "searchDistribution": "balanced"
}
3. 記録を保存したい場合はSearch Scraperを使う

検索語の例を、自分のテーマに置き換えてください。初心者向けの陶芸の釉薬が調査対象なら、そのまま使えます。この検索語の例が、別のテーマにも合うとは考えないでください。

各設定について、仕様には次の意味が記載されています。

  • `queries`には検索語を指定します。
  • `maxResults`は、一回の実行全体で保存する、重複を除いた動画またはショート動画の候補数を制限します。この例の上限は動画10本であり、チャンネル10件ではありません。
  • `enableQueryExpansion`を`false`にすると、収集プログラムはYouTubeの入力候補を検索語に追加しません。
  • `includeShorts`を`true`にすると、公開検索データにショート動画形式のカードが含まれる場合に、それらを収集できます。
  • `searchDistribution`を`balanced`にすると、全体の上限、または情報源とページの上限に達するまで、各クエリを順に切り替えて収集します。

クエリが一つなら、収集上限を分け合う別のクエリはありません。後から検索語を追加する場合も、全体の上限に注意してください。検索語ごとに別の上限があると解釈しないでください。Search Scraperの入力ルール、2026年10月25日確認、仕様に記載された動作

実行前に、ほかの保存済み設定も確認してください。この入力例では、一部の設定を指定していません。確認したスキーマでは、`enrichWithVideoMetrics`の既定値は`true`です。この設定は、より詳しい公開指標を取得するための二段階目の収集を要求します。指標を収集しても、テーマとの関連性を確認する必要はなくなりません。

収集上限の詳細は、範囲を決めて行うYouTube検索ガイドを参照してください。このガイドの目的であるチャンネル探しを意識しながら、収集範囲を決めるために使ってください。

公開されているYouTube Video Topic Discoveryプリセット、2026年10月25日に公開を確認、保存済み入力は未検証も、作業を始める際の選択肢です。プリセットとは、Actor用に保存された入力です。使う前に設定を確認し、値の例を置き換えてください。公開されているだけでは、そのプリセットが実行されたことも、保存済み入力がこの例と一致することも確認できません。

4. 動画の根拠を表に残す

動画の記録をチャンネル単位にまとめる前に、元の記録を保存してください。そうすれば、別の人も、チャンネルの各判定から確認に使った動画をたどれます。

仕様に記載された次の項目を、取得できた場合は保存してください。

4. 動画の根拠を表に残す
項目保存する理由
`postId`と`postUrl`根拠となる動画を特定し、再び開けるようにする
`channelId`と`channelUrl`動画をチャンネルに結び付ける
`channelName`と`channelHandle`人が読んで分かるチャンネル情報を示す
`rootQuery`、`query`、`querySource`検索の経緯を残す
`pageIndex`と`pageRank`返された検索結果の表示位置を残す
`postType`と`isShort`返された動画形式の情報を残す
`publishedAt`取得できた公開日時を残す
`status`、`statusReason`、`observedAt`収集結果と確認時刻を残す

これらの項目は、収集した記録を説明するものです。検索結果の表示位置は、テーマへの適合やチャンネルの質の証拠にはなりません。公開日時が欠けていれば、不明のままにします。検索結果の上位に出たことを理由に、最近の動画と判断しないでください。Search Scraperの出力仕様、2026年10月25日確認、実行テストなし

収集した項目の横に、自分で確認するための列を追加してください。関連性の判定、短い理由、確認した部分、確認時刻を含めます。自動のテーマ分析と誤解されないよう、自分で作成した列であることを明記してください。

欠けている値は、欠けたままにしてください。登録者数が空欄でも、登録者数がゼロという意味ではありません。未確認の動画も、関連性がない動画という意味ではありません。

5. 安定したチャンネルIDで動画の根拠をまとめる

チャンネルIDは、チャンネルを識別するための値です。記録をまとめる際の基準には`channelId`を使ってください。ここでいう「まとめる」とは、同じチャンネルIDを持つ動画の記録を一つのグループにすることです。

チャンネル名は、安定した識別の基準にはなりません。名前が似ているだけで記録を統合しないでください。チャンネルIDがない場合は、元の記録を残し、チャンネルの識別を未判定としてください。

確認できたチャンネルIDごとに、次の手順を行います。

  1. チャンネルの記録を一件作る。
  2. 根拠となる動画のIDとリンクをまとめて残す。
  3. 根拠となる各動画は、重複して数えず一回だけ数える。
  4. そのチャンネルを見つけた検索の経緯を残す。
  5. 識別に関する問題を見える状態にしておく。

この方法なら、根拠を失わずに、チャンネルの重複記録を取り除けます。数える単位も明確になります。六件の動画記録から、三つのチャンネルを特定できることがあります。しかし、それは六人の制作者がいることを示しません。三人の別々の人物がいることさえ確認できません。この一覧の単位はチャンネルです。

収集プログラムが保存した動画数と、最終的なチャンネル数は、別の内容を表す数です。作業の説明に役立つ場合は、両方を報告してください。動画数の上限を、チャンネル数の上限と呼ばないでください。

6. チャンネルの最近の投稿内容と公開情報を確認する

各チャンネルページを開き、あらかじめ決めた最近の投稿サンプルを確認してください。サンプルへのリンクと、確認した内容を記録します。そのサンプルを「最近の投稿」と呼べるだけの、日付やページ上の根拠があることも確認してください。

検索で見つけた際の根拠と、今回のチャンネル確認の結果は分けてください。根拠となる動画に関連性があっても、チャンネル全体の主なテーマは未判定の場合があります。また、条件に合う検索結果が複数あっても、複数のテーマを扱うチャンネルの、一つのシリーズに属する動画だけかもしれません。

サンプルから分かることだけを書いてください。「確認した最近の投稿五本のうち四本が、初心者向けに釉薬のかけ方を教えている」は、「このチャンネルは釉薬だけを扱っている」より正確です。少数のサンプルでは、すべての投稿のテーマを確定できません。

候補として分かっているチャンネルのプロフィール情報を取得する場合、ChronometricaのYouTube Channel Scraperは、`startUrls`で公開チャンネルのURLとハンドルを受け付けます。仕様に記載された出力には、`channelId`、`channelUrl`、`subscribersCount`、`subscribersText`、`countPrecision`、`status`、`statusReason`、`observedAt`が含まれます。Channel Scraperの公開仕様、2026年10月25日確認、有料実行なし

この収集作業は、候補チャンネルが見つかった後に行ってください。最近の投稿内容を確認する作業の代わりにはなりません。チャンネルプロフィール表のガイドでは、識別情報、数値の精度、プロフィールを取得しても判断できなかった記録を残す方法を説明しています。

ここで扱うのは公開記録です。所有者だけが見られるYouTube Studioの記録、非公開の視聴者属性、視聴者一覧は取得できません。公開登録者数から、二つのチャンネルの視聴者が重なるかどうかは分かりません。

7. 不確かな点を残したまま、登録者数の条件を適用する

登録者数は、画面に表示された文字列、精度情報、取得結果、確認時刻とともに保存してください。精度とは、報告された数値がどこまで正確かを示す情報です。

登録者数20,000以上を厳密な条件とする場合は、次の基準を使います。

7. 不確かな点を残したまま、登録者数の条件を適用する
取得できた根拠登録者数の判定
利用できる正確な数値が20,000以上採用
利用できる正確な数値が20,000未満除外
20Kという丸めた表示で、判定に必要な精度がない未判定
数値がない、または利用できない未判定

数値の項目があるだけでは、その値が正確とは限りません。下限と比較する前に、精度と取得結果の項目を確認してください。表示された文字列も保存します。Channel Scraperの数値と取得結果の項目、2026年10月25日確認、公開仕様に記載

「20,000以上」という条件を、説明なしに「約20Kと表示される」に変えないでください。この二つは異なる条件です。おおよその規模による分類のほうが目的に合うなら、新しい条件を記録し、その条件でチャンネルを評価してください。

テーマと登録者数の判定は、別々の列に残してください。両方の条件が必要な一覧では、両方が採用になった場合だけ、そのチャンネルを採用します。確認した根拠から、少なくとも一方の条件を満たさないと明確に判断できる場合は、そのチャンネルを除外します。それ以外は、最終判定を未判定のままにしてください。

8. このガイド独自の架空の例で手順を確認する

以下は、このガイドのために作成した架空の例です。Actorの出力でも、実行済みの結果でも、実在するチャンネルについての根拠でもありません。

確認済みで重複のない根拠動画六本が、初心者向けの陶芸の釉薬というテーマに合うと仮定します。三本はチャンネルA、二本はチャンネルB、一本はチャンネルCの動画です。三つのチャンネルには、確認済みという設定の架空のチャンネルIDがあります。

計算は次のとおりです。

`3 videos + 2 videos + 1 video = 6 relevant videos`

`1 channel A + 1 channel B + 1 channel C = 3 unique channels`

一覧に載せる条件は、確認した最近の投稿五本のうち、関連するレッスンが少なくとも四本あることです。さらに、登録者数20,000以上も必要です。これらは、この例のために仮定した条件です。

8. このガイド独自の架空の例で手順を確認する
チャンネル検索で見つけた際の根拠最近の投稿内容の確認登録者数の根拠最終判定
A関連する根拠動画3本確認した投稿5本のうち4本が条件に合う丸めた20K表示未判定:登録者数の下限
B関連する根拠動画2本5本のうち2本が条件に合う。複数のテーマを含むサンプルの中に、関連するシリーズが一つある正確な数値が24,600であると仮定除外:テーマの条件
C関連する根拠動画1本最近の投稿サンプルは未確認登録者数の値なし未判定:テーマと登録者数

チャンネルAは、この架空の例のテーマ条件を満たします。確認した投稿のうち、条件に合う割合は次のとおりです。

`4 relevant uploads / 5 reviewed uploads × 100 = 80% of reviewed uploads`

この割合が表すのは、サンプルの五本だけです。すべての投稿や、そのチャンネルの視聴者を表すものではありません。20Kという丸めた表示では、厳密な登録者数の下限を満たすかは未判定のままです。

チャンネルBは、正確な数値だという架空の仮定のもとで、登録者数の条件を満たします。

`24,600 subscribers − 20,000 subscribers = 4,600 subscribers above the minimum`

ただし、テーマの条件は満たしません。チャンネルCには、検索で見つかった関連動画がありますが、最近の投稿サンプルは未確認です。登録者数も不明のままです。

結果は、両方の条件を満たして採用されたチャンネルがゼロ、除外が一件、未判定が二件です。採用ゼロは、判定結果の件数です。いずれかのチャンネルの登録者数がゼロという意味ではありません。

9. 判定結果を書き出し、一覧を確認する

保存する一覧には、採用、除外、未判定の記録をすべて残してください。その後の作業用に、採用チャンネルだけを表示する一覧を別に作ることもできます。不明な情報や除外の記録を確認できるよう、全記録を残してください。

チャンネル表には、次の項目群を含めてください。

9. 判定結果を書き出し、一覧を確認する
項目群保存する内容
識別情報チャンネルID、チャンネルURL、名前、識別の確認状態
候補の発見根拠動画のID、動画リンク、検索語
テーマの確認条件、サンプルへのリンク、確認時刻、判定、理由
登録者数の確認登録者数、表示された文字列、精度、取得結果、確認時刻
最終判定採用、除外、未判定のいずれかと、その理由
収集範囲検索上限、収集時刻、関連する設定

一覧を使う前に、確認済みの各チャンネルが一件ずつ記録されていることを確認してください。各テーマ判定に、内容を確認した根拠があることも確認します。すべての登録者数の判定が、数値の精度に沿っているか確認してください。未判定の記録が見える状態にあることも確認します。

書き出したデータに、検索語、収集上限、実際の収集時刻、最近の投稿サンプルの条件を併記してください。これらは一覧が対象とする範囲を説明します。ただし、条件に合うYouTubeチャンネル全体のうち、どの程度を網羅しているかを示すものではありません。

出典と参考資料

著者 Chronometrica · 更新日

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